就活に関して親がやってはいけない3つのこと

発達障害の学生が就活に取り組むのにあたり、親御さんのサポートというのはとても大切です。それはすでにお伝えをしているかと思います。
ここでは発達障害の学生が就活を進める際にその親御さんがやってはいけないこと、3つについてお話したいと思います。


・発達障害であることが不利だと思い、障害特性を隠して通常の就活をやらせること。

就活を始める前の段階ですでに発達障害であることが判明をしているという学生さんの場合、それを分かっているにも関わらずふせて就活を進めようとするのは得策ではありません。この先にあります『障害を隠しての就活はOK?』 『周囲の理解がないと働くのが大変』にも書いてありますが、それまでの学校生活という環境から離れて社会に出て実際の就労現場に就くということを考えれば、発達障害であること、その障害特性については就活の時点でオープンにしておいた方が将来的にはよいです。
もし発達障害やその障害特性をふせて就活をし、どこかしらの企業に入社をしたとしても、周囲からの障害特性への理解がないと就労をしだしてから辛い思いをすることになりかねません。就職後のことを考えると職場には障害特性について知ってもらっておいた方が周囲の理解やサポートを受けやすくなりますし、本人の仕事への適応も良くなります。それというのは自分の適性に合った環境で自分の力を発揮して自分らしく生きるためにとても必要なことです。
発達障害であること自体が社会に出ることに不利であるとは思ってほしくありません。発達障害であればそのための就活方法、就業方法をとればいいだけのことです。逆に発達障害や障害特性への理解や認識がない、またはそれを隠して就活を進めて就職をしようとすると不利になります。発達障害の学生自身に合った道を探していく方が賢明です。


・就活で学生本人が困るまで様子をみること。

就活の主人公は学生本人です。実際の就活現場に親が立ち会うことはできませんし、学生に代わって親が就活をすることもできません。就活は本人が取り組むべきことですが、そのお膳立てとして親御さんの関与やサポートは必須になります。
『進路の決定や就活は本人任せにはしない』でお伝えをしましたが、発達障害の学生がひとりで就活に取り組んだとして、それがもし間違った方向へ努力をしていたとしても本人は気がつけない場合が多く、結果的に内定がでないままに時間を無駄に消費してしまったり、余計な心労を重ねることになります。実際に親御さんの関与不足で、発達障害またはその疑いのある学生の就活がうまく進まずに途中で頓挫し、そうした頃になってようやく親御さんから「……今このような事態なのですが、どうすればいいのですか??」といった問い合わせがくることがあります。大学生といえば立派な成人。ですから親御さんとしては自立を促す意味での放任でもあることは分かります。ですが発達障害の学生が就活で困ってからでは遅いですし、その期間の間にメンタルを病んでしまう可能性も出てきます。詳しくはこの先の『就活がうまく進まずメンタル不調に』でお話をします。
学生の障害特性をもっとも近くで見てきて理解がある親御さんが積極的に関与やサポートをしなければ正しい進路は定まりません。親御さん自身の仕事や家庭事情など諸々大変なこともあるかと思いますが、“子育ての最終章”という気持ちを持って積極的に関わるようにしてください。


・まだ就職は難しいと決めつけてさらなる進学の道を探ること。

就職や社会に出ることを先延ばしにすることを目的とした “学生生活の延長” は結果的によい方向につながりません。まだ就職が難しいと感じているからといって、ではそれを学生を延長して勉強を続けることでカバーができるのかというとそうではありませんね。すでにお話をしていることですが、発達障害特性を学力や高学歴などでカバーをして就職をするということはできません。もしさらなる進学の理由が「○○について専門性を身に付けたい」「○〇について研究をしたい」といったような明確な進学動機が本人にあるのならば話は別ですが、就職、社会へ出ることを先送りするための進学。学生でいる期間をのばすための進学。そのようなことでしたら根本的な問題は解決しないままに単にモラトリアムの延長を助長するだけとなります。下手に進学をすることで時間を費やし、逆に進路の道を狭めてしまったりするよりは、発達障害の学生自身の適性に合った職種や環境を早い段階から探していく方が賢明です。いずれにしても学生期間の終了というのはやってきます。