進路、就職

就職に関してはこの先で順を追って細かくお伝えをしていきますのでここでは詳しくは書かずに、進路選択での困難について絞ってお話をします。

進路の決定…。小学校、中学校、高校、大学まではある意味テンプレートができていて、人生はエスカレーター式で登ってゆくことができます。進級を控えた学年になると、“次のステップはこれ” といったようにその先の進路が見えやすいですよね。でもそれは学生という身分である間だけです。大学からその先の将来を検討した場合にはどうでしょうか?そこから先はテンプレートがありません。真っ新な白い紙に自分の将来を描いてく作業が必要となり、またそこには個々の選択によって無数の道があります。
ですから「こうしたい」「こうなりたい」というビジョンがなくてはなりません。ですが将来の道はみな誰しもそう簡単には決められないのが普通ではないでしょうか。それは発達障害の学生に限らずとも、どんな大学生であっても特にこの年代(青年後期)は自分のアイデンティティの確立について悩み、モラトリアムの中にいことが多く、進路について苦悩しているのが普通なのです。実際、進路に関しての相談というのは発達障害の有無にかかわらず多くの学生から寄せられます。

そんな中で発達障害の学生から進路に関する相談を寄せられることもあるのですが、その中であるのが「この次はどうすればいいですか…?」といったような漠然とした問いかけというような相談です。
普通にしていても将来の進路に関しては悩む大学生という年頃ですが、発達障害の学生の中にはこれまでの小学校、中学校、高校、大学といういわば自動的に進路決定できたエスカレーター式の環境が途切れてしまい、自分自身で将来の進路決定をしなければならない場面に直面をして困惑をする方がいます。その場合、相談に来た際には手にペンとメモ用紙を持ち、「この次は何をすればいいですか?教えて下さい」と聞いてくる方もいらっしゃいました。
このように発達障害の学生の中には他者からの具体的な指示を求め、この先どうすればいいのかといったような導きを必要とする方がいます。この先の『保護者の方へ』でも触れますが、進路の決定に関して親御さんの関与が薄く「自分で考えなさい」と言われてきた発達障害の学生の場合、進路決定の場面で自分一人ではどうにもできずに困ってしまう。そのような方がいます。
発達障害の学生の障害特性として自主的に判断をするのが苦手であるということ。そのことを親御さんもよく理解していただく必要があります。またこの辺につきましてはこの先でお話をしていきます。